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ビデオで観賞した『ドラムライン』
スカウトされてマーチングバンドで有名な大学に奨学生として入学した主人公デヴォンくん。天才的なスネアドラムの技術を持つ彼は、映画の王道パターンよろしく独りよがりで協調性のない人柄。終盤まで、「俺はカッコイイ、何でも出来る。俺に任せとけ」な行動を貫く。
スポ根青春モノだから、物語は挫折成長成功というレールに乗った進行をするのだけれども、その道中が全然楽しくない。主人公がドラムの天才なのは判るが、しかし、彼がドラムを、バンドを、音楽をどれほど好きなのかは全く描かれていない。ただドラムが上手なだけのクソ生意気な餓鬼にしか見えず、好感が持てない。
映画としての見せ場はやはりマーチングバンドの演奏なんだろうが、ラストのバンドバトルまで、これと言った決め所のシーンはない。つまり盛り上がりに欠ける話で、ほんわかしたムードや緊迫感なども皆無。黒人主体の映画なのに、音楽が重要な要素を持っているのに、カラっとした雰囲気の無い仕上がりってのはどうなんだろうか。
作品のテーマから『チアーズ!』や最近の『スウィングガールズ』と比べてしまうが、キャラクターに明るさがないのが致命的ではなかろうかと思ってしまった。
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