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11/20 ユナイテッド・シネマなかま16にて観賞。
土田世紀の同名コミックを、深作健太監督、自宅マンションから飛び降りた人主演で製作された東映作品。共演は黒木メイサ、エディソン・チャン。
幼馴染で現恋人のエミ(黒木)が患う心臓疾患を治す為、医師を目指して勉強中の鉄矢(飛降人)に刑事が訪ねて来る。数年前、山火事を起こしてエミの父親を死なせた犯人として逮捕され、服役中だったドンちゃん(エディソン)が脱獄したためだ。ドンちゃんと鉄矢とエミは子供の頃から仲がよかった幼馴染。焦る鉄矢。実は山火事を起こしたのは鉄矢で、それを知っているドンちゃんが鉄矢をかばっていたからだ。やべぇ、本当のことをエミに話されたら俺の人生お終いだ。もうマンションから飛び降りるしかねぇ!じゃなくドンを殺るしかねぇ!覚悟を決めた鉄矢。
すでに原作コミックで号泣しただけに、窪塚(やっと名前を思い出した)主演と言う時点で微妙な雰囲気を感じていたが、それほど甘くてヌルい改変はされていなかったので少しほっとした。じゃあ他の女子たちが書いているのと同様に感動したのかと言われると全くしてない。
長い原作を2時間に収めるには当然エピソードや登場人物を絞り込まないといけないので、そこは黙って見守るとしても、鉄矢の心の動きまで省略しすぎではなかろうか。鉄矢はドンちゃんを恐れている。真実を語られてしまうのではなかろうか、昔からエミの心を掴んでいたから、やっと自分に向かせたエミの全てを奪われてしまうのではなかろうか。そうやってひとりで勝手にどん底に落ちていく鉄矢の哀れさと、しかしドンちゃんと追っていくにつれ次第に変化していく気持ちがほとんど描けてなかったように感じたが。
一定時間ごとに誰かが空を見上げてわざとらしく「同じ月を見てるのかなあ」と言えば、その人の心に変化が生じた事になるのか?一番大事な部分を手抜きしては、ラストの感動なんてありえないんじゃないかと思う。キレイ事だけで終わらせなかった点は評価したいが、結局、最後は脇役にまわされたドンちゃん(エディソン・チャン頼みになってしまっているのは苦しい。
下の方でトラックバックを送信してくれた『川上将平*活動日記』の川上将平くんは、この作品に子役で出演している少年。劇場版オリジナルキャラクターでセリフもほとんどなかったけど、良く頑張っていたと思う。いや本当に。ドンちゃんの遺伝子を受け継いで、良いオトナになってほしいもんだ。
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原作をご存知の方には、物足りないのかもしれませんね。
ファンタジーに振り切れていない内容に、涙したのかもしれません。